VRChatで可愛いアバターや格好良いアバターを使っていると、自分の地声とのギャップに悩んでしまうこと、ありますよね。
「もっとアバターになりきってロールプレイを楽しみたい！」
そう考えたとき、「両声類」と「ボイチェン（ボイスチェンジャー）」という2つの選択肢が頭に浮かぶと思います。
ですが、どちらが自分に合っているのか、メリット・デメリットは何なのか、分からなくて困っていませんか？
このセクションでは、そんなあなたの悩みを解決するために、両者の違いを比較し、あなたに最適な方法を見つけるための手助けをします。
【比較表】5つの観点でわかる「両声類」と「ボイチェン」の違い
結論から言うと、「両声類」と「ボイチェン」のどちらが良いかは、あなたの目的や価値観によって全く異なります。
まずは以下の比較表を見て、それぞれの特徴を大まかに掴んでみましょう。
| 観点 | 両声類 | ボイスチェンジャー |
|---|---|---|
| 即時性 | 低い（練習が必要） | 高い（設定すればすぐ使える） |
| コスト | 低い（基本0円） | 低い～高い（無料ソフト～高価な機材） |
| 自然さ | 非常に高い（自分の声がベース） | ソフトや設定に依存する |
| 習得難易度 | 高い（継続的な努力が必要） | 低い（技術的な設定が中心） |
| 声の自由度 | 低い（出せる声域に限界あり） | 高い（人間以外の声も可能） |
このように、両者には一長一短があることが分かります。
「すぐにでも声を変えたい！」という方はボイチェンが向いているかもしれませんし、「お金をかけずに自然な声を手に入れたい」という方は両声類が魅力的に映るでしょう。
あなたに合うのはどっち？目的別の選び方フローチャート
「比較表を見ても、まだ決められない…」
そんなあなたのために、目的別に最適な選択肢がわかるフローチャートを用意しました。
いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたが今どちらの道に進むべきかが見えてくるはずですよ。
（※ここにフローチャートの画像を挿入する想定）
- とにかく手軽に、無料で声を変えたい！
→無料ボイチェンがおすすめです。まずはここから試してみましょう。 - 時間はかかってもいいから、自分の声で自然な可愛い声を出したい！
→両声類の練習に挑戦する価値があります。 - お金はかかってもいいから、高品質で自然な声をすぐに手に入れたい！
→有料ボイチェン＋高性能マイクの導入を検討しましょう。 - イケボやネタ声など、色々な声で仲間を楽しませたい！
→声の自由度が高い有料ボイチェンが最適です。
どうでしょうか？
あなたの進むべき道が、少しだけ明確になったのではないでしょうか。
次のセクションからは、それぞれの方法について、さらに詳しく解説していきます。
【ボイチェン編】VRChat向けおすすめソフトと使い方
「やっぱり手軽なボイチェンから試してみたい！」
そう考えたあなたのために、このセクションではVRChatでボイスチェンジャーを使うための具体的な方法を解説していきます。
ボイチェンと一言で言っても、無料のものからプロ仕様のものまで様々です。
ここでは、初心者の方が安心して始められるように、おすすめのソフトから必要な機材、そしてVRChatでの設定方法まで、順を追って丁寧に説明しますね。
僕も最初は設定で3時間溶かした経験があるので（笑）、あなたがそうならないように、分かりやすくお伝えします。
無料で始めるならこれ！おすすめのフリーソフト
「まずは無料で試したい」というのは、当然の気持ちだと思います。
幸いなことに、無料でありながら非常に優秀なボイチェンソフトが存在します。
特におすすめなのが、「Gachikoe! Core」と「恋声」です。
- Gachikoe! Core：
比較的新しいソフトですが、設定がシンプルで分かりやすく、初心者の方に特におすすめです。基本的な機能は十分に備わっており、手軽にボイチェンを体験できます。 - 恋声：
古くから多くのユーザーに愛用されている定番のフリーソフトです。多機能ではありませんが、その分動作が軽く、PCへの負荷が少ないのが魅力です。
どちらも無料で使えるので、まずは両方試してみて、ご自身の環境や声との相性を確かめてみるのが良いでしょう。
詳しいインストール方法や設定は、各ソフトの公式サイトや解説サイトを参考にしてみてください。
クオリティ重視なら有料ソフトも検討しよう
「無料ソフトだと、どうしても機械っぽい声になってしまう…」
「もっと自然な声で、ロールプレイに没入したい！」
そんなクオリティを求めるあなたには、有料のボイチェンソフトがおすすめです。
有料ソフトは、AI技術などを活用して、より自然で人間らしい声に変換してくれるのが特徴です。
代表的な有料ソフトには、「Voidol」や「Seiren Voice」などがあります。
これらのソフトは数千円から数万円と価格は張りますが、その分、無料ソフトとは一線を画す音質と自然さを手に入れることができます。
特に、自分の声を特定のキャラクターの声に変換できるモデルなどは、ロールプレイの質を格段に向上させてくれるでしょう。
本気で声作りに取り組みたい方は、ぜひ有料ソフトの導入を検討してみてください。
ボイチェンの効果を上げるマイクと必要な機材
ボイスチェンジャーの性能を最大限に引き出すためには、実はマイクの品質が非常に重要になります。
なぜなら、元となる入力音声がクリアでなければ、ボイチェンも綺麗に声を変換することができないからです。
ゲーミングヘッドセットに付属しているマイクでも使えないことはありませんが、ノイズが乗りやすかったり、声がこもって聞こえたりすることがあります。
もしあなたが音質にこだわるなら、1万円前後のコンデンサーマイクを導入することをおすすめします。
コンデンサーマイクは、微細な音もクリアに拾ってくれるため、ボイチェンとの相性が非常に良いのです。
さらに音質を追求するなら、マイクの音をPCに安定して入力するための「オーディオインターフェース」という機材を導入するのも良い選択肢となります。
VRChatでボイチェンを使うための基本設定
ボイチェンソフトをPCにインストールしただけでは、VRChatで声を変えることはできません。
PCの音声設定と、VRChat内のマイク設定を正しく行う必要があります。
少し専門的な話になりますが、多くのボイチェンソフトは「仮想オーディオデバイス」という仕組みを使っています。
これは、PC上に仮想的なマイクやスピーカーを作り出すものです。
大まかな流れは以下の通りです。
- ボイチェンソフトの音声入力に、あなたの「物理マイク」を設定します。
- ボイチェンソフトの音声出力に、「仮想オーディオデバイス」を設定します。
- VRChat内のマイク設定で、入力デバイスとしてその「仮想オーディオデバイス」を選択します。
この設定により、「マイク → ボイチェンソフト（声の変換） → 仮想オーディオデバイス → VRChat」という音声の流れが完成します。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、あとはVRChatを楽しむだけです！
【両声類編】お金をかけずに理想の声を目指す練習方法
「機材にお金をかけるのは難しい…」
「自分の声そのもので、理想の声を表現したい！」
そんな風に考えるあなたには、「両声類」の道が待っています。
両声類とは、ボイストレーニングによって、自分の声帯だけで男性声と女性声の両方を使い分ける技術のことです。
習得には時間と努力が必要ですが、一度身につければ、それはあなただけの一生のスキルになります。
このセクションでは、その第一歩となる基本的な考え方と、今日から始められる練習方法を紹介します。
まずは基本から！両声類の仕組みと発声法
両声類、特に男性が女性のような高い声を出す場合、多くの人が「ただ裏声を出すだけ」と誤解しがちです。
しかし、自然な女性声を出すための鍵は、「ミックスボイス」と呼ばれる発声法にあります。
ミックスボイスとは、地声（チェストボイス）と裏声（ファルセット）を滑らかに繋ぎ、両方の響きをバランス良く混ぜ合わせた声のことです。
この技術を習得することで、単なる裏声ではない、芯のある自然な高音域が出せるようになります。
無理に地声を張り上げるのではなく、リラックスした状態で、鼻腔や頭蓋骨に声を響かせるような意識を持つことが、最初のステップとして非常に重要です。
初心者でもできる！毎日続けられる3つの基本トレーニング
「ミックスボイスの理屈は分かったけど、具体的にどう練習すればいいの？」
そうですよね。
ここでは、僕が実際に試して効果があった、初心者向けの基本的なトレーニングを3つ紹介します。
大切なのは、毎日少しずつでも良いので、継続することです。
- リップロール：
唇を閉じて「ブルルル…」と震わせる練習です。喉の力を抜き、安定した息遣いを身につける効果があります。まずは楽に出せる音域から始め、徐々に音程を上下させてみましょう。 - ストロー発声：
ストローを口にくわえ、ストローを通して「ウー」と声を出す練習です。喉への負担を減らしながら、声帯の正しい使い方を身につけることができます。
– ハミング：
口を閉じて「ンー」と鼻歌のように声を出す練習です。鼻腔共鳴（声を鼻に響かせる感覚）を掴むのに役立ちます。眉間あたりがビリビリと震える感覚があれば、うまくできています。
これらの練習は、大きな声を出す必要がないので、自宅でも気軽に取り組めます。
毎日15分、コツコツと続けてみてください。
挫折しないための練習のコツとモチベーション維持法
両声類の練習は、残念ながらすぐに結果が出るものではありません。
だからこそ、多くの人が途中で挫折してしまいます。
僕からあなたに伝えたい、継続のための最も重要なコツは、「完璧を目指さないこと」と「自分の声の変化を楽しむこと」です。
昨日の自分より、ほんの少しでも声が高くなった。
ほんの少しでも、響きが良くなった。
その小さな成長を自分で見つけて、褒めてあげてください。
スマホで自分の声を録音して、定期的に聞き比べてみるのも、成長が実感できておすすめです。
焦らず、楽しみながら、理想の声へと続く長い道のりを歩んでいきましょう。
VRChatで声で失敗しないためのマナーと注意点
ボイチェンや両声類の技術を手に入れると、VRChatでのコミュニケーションは格段に楽しくなります。
しかし、その一方で、「声」が原因で意図せず他人を不快にさせてしまったり、トラブルに巻き込まれたりする可能性もゼロではありません。
ここでは、あなたがVRChatで安心して声を使った自己表現を楽しむために、知っておいてほしいマナーや心構えについてお話しします。
「ボイチェン警察」は怖くない？コミュニティでの心構え
VRChatには、他人の声がボイチェンかどうかを過剰に詮索したり、指摘したりする、いわゆる「ボイチェン警察」と呼ばれる人たちがごく稀に存在します。
もしあなたがそうした場面に遭遇してしまったら、「この人はそういう人なんだな」と心の中で受け流し、そっとその場を離れるのが賢明です。
幸いなことに、現在のVRChatコミュニティの大多数は、声を変える文化に対して非常に寛容です。
あなたがどんな声であろうと、マナーを守って誠実に接すれば、多くの人は温かく受け入れてくれます。
過度に恐れず、堂々とあなたらしい声でコミュニケーションを楽しんでください。
より自然に聞こせるためのちょっとしたテクニック
ボイチェンを使うにせよ、両声類で話すにせよ、最初のうちは声が不自然に聞こえてしまうこともあるでしょう。
より自然に聞こせるためには、声の高さやトーンだけでなく、「話し方」にも意識を向けることが大切です。
例えば、女性的な声を出す場合、
- 少しだけ語尾を上げてみる（例：「～ですねぇ？」）
- 息を多めに混ぜて、ささやくように話してみる
– 感嘆詞（「わぁ！」「えぇ～！」など）を効果的に使ってみる
といった工夫をすることで、声の印象は大きく変わります。
これは、僕がフレンドの女性ユーザーの話し方を観察して気づいたことです。
ぜひ、あなたのロールプレイの参考にしてみてください。
【FAQ】VRChatの声に関するよくある質問
最後に、VRChatの声に関して、初心者の方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
ここであなたの疑問をスッキリ解消して、自信を持ってVRChatの世界へ飛び込んでいきましょう！
無料ボイチェンと有料ボイチェンの違いは？
一番大きな違いは、「音質」と「設定の自由度」です。
有料ソフトは、AI技術などを活用してより人間に近い自然な声に変換できるものが多く、遅延も少ない傾向にあります。
また、VSTプラグインと呼ばれる拡張機能に対応しているものが多く、より細かく自分好みの声にカスタマイズすることが可能です。
一方、無料ソフトは手軽に始められるのが魅力ですが、どうしても機械的な音になったり、設定できる項目が少なかったりします。
まずは無料で試してみて、物足りなさを感じたら有料ソフトを検討する、という流れがおすすめです。
安いマイクでもボイチェンは使える？
結論から言うと、使えます。
ただし、ボイチェンの性能を十分に引き出せるとは限りません。
安価なヘッドセットマイクなどは、ノイズを拾いやすかったり、声がこもって聞こえたりすることが多く、元となる音声の品質が低いと、ボイチェンも綺麗に変換することが難しくなってしまいます。
もしあなたが本気で声作りに取り組みたいのであれば、最低でも1万円前後のUSBコンデンサーマイクを用意することをおすすめします。
入力される声の品質が上がるだけで、ボイチェンの効果は劇的に向上しますよ。
両声類の練習で声が高くならない時のコツは？
「練習しているのに、なかなか声が高くならない…」
これは、両声類の練習で多くの人がぶつかる壁だと思います。
大切なのは、無理に地声で高い音を出そうとしないことです。
多くの場合、喉に力が入ってしまい、かえって苦しそうな声になってしまいます。
コツは、まずリラックスして楽に出せる「裏声（ファルセット）」を安定させること。
そして、その裏声に少しずつ地声の響き（息の成分）を混ぜていく「ミックスボイス」を意識することです。
最初は弱々しい声でも構いません。
喉を締め付けず、楽に声を出す感覚を掴むことが、上達への一番の近道だと言えるでしょう。